パワハラの裁判例

  以下,パワハラの裁判例をまとめてみました。事件名,裁判所名のみ掲げているものもあります。事案と金額を掲げている点で参考になるかと思います。

1 エール・フランス事件 千葉地裁昭和60年5月9日決定・労判457号92頁


 

2 ダイエー事件 横浜地裁平成2・5・29判決・判時1367号131頁

上司らが共謀の上,従業員に対し,人事権,考課権をたてに建物の明渡しを強要し,明渡しを拒絶したため,不当な人事考課がなされた。その結果,得べかりし賃金,明渡しを強要されたことにより精神的苦痛を受けたとして慰謝料を請求したところ,上司らに対し連帯して慰謝料30万円が認められた事例


3 松蔭学園事件

東京地裁平成4年6月11日判決・労判612号・6頁(一審)

東京高裁平成5年11月12日判決・判時1484号135頁(控訴審)

高等学校教諭が,それまで担当していた学科の授業,クラス担任等の一切の仕事を外された上,何らの仕事も与えられないまま4年半にわたって別室に隔離され,さらに7年近くにわたって自宅研修をさせられ,年度末一時金の支給停止等の差別的取扱いをされているのは不法行為である等として慰謝料の支払を求めた事例(慰謝料600万円を認容,一審は400万円)


4 源吉兆庵事件 大阪地裁平成6年7月11日決定・労判659号58頁



5 関西電力事件 最高裁第三小法廷平成7年9月5日判決・判時1546号・115頁,判タ510号97頁,金商705号43頁,労判415号29頁

  会社は,従業員らが,労働組合員であり,かつ特定の政党の党員またはその同調者であることのみを理由として,職場の内外で監視する態勢を継続し,尾行し,あるいは,外部からくる電話の相手方を調査確認するとか,ロッカーを無断開扉して個人所有の手帳を写真に撮影するなどし,また,従業員に働きかけて同従業員らとの接触,交際を遮断し,職場における行事からも排除するなどして従業員らを職場で孤立させようとしたが,それらの行為は,不法行為にあたると主張して,会社に対し,慰謝料等の賠償等を請求,一部認容された事例(上告棄却。原告1人90万円の認容)。

 

6 奈良医大アカハラ事件 大阪高裁平成14年1月29日判決・判タ1098号234頁



7 川崎市水道局いじめ自殺事件

横浜地裁川崎支部平成14年6月27日判決・労判833号61頁(一審)

東京高裁平成15年3月25日判決・労判849号87頁(控訴審)

市の水道局員が上司のいじめ,嫌がらせなどにより精神的に追い詰められて自殺したとして,局員の両親が市に対し,損害賠償を請求した事例(約1173万円の一部認容)


8 誠昇会北本共済病院事件 さいたま地裁平成16年9月24日判決・労判883号38頁



9 三井住友海上保険事件 東京高裁平成17年4月20日判決・労判914号82頁



10 U福祉会事件 名古屋地裁平成17年4月27日判決・労判895号24頁



11 山田製作所〔うつ病自殺〕事件 福岡高判平成19年10月25日判決・労判955号59頁



12 ファーストリテイリングほか〔ユニクロ店舗〕事件)

名古屋地裁平成18年9月29日判決・労判926号5頁(一審)
名古屋高裁平成20年1月29日判決・労判967号62頁(控訴審)


13 海上自衛隊員自殺事件 福岡高裁平成20年8月25日判決・判時2032号52頁



14 美研事件(いじめ等によるうつ病発症事案) 東京地裁平成20年11月11日判決・労判982号81頁



15 前田建設事件 高松高裁平成21年4月23日判決・判時2067号52頁

 上司から,社会通念上正当と認められる職務上の業務命令の限界を超えた著しく過剰なノルマ達成の強要や執拗な叱責を受けたことにより自殺したなどとして,相続人らが会社らに対し,損害賠償を求めた事例(約2835万円認容)


16 豊川市役所職員うつ病自殺事件 名古屋高裁平成22年5月21日判決・労判1013号102頁

 上司のパワハラによる心理的負荷を受けて,うつ病に罹患し,自殺に至ったことに関する,公務外認定処分の取消訴訟において,公務起因性がある認められた事例


17 ザ・ウインザー・ホテルズインターナショナル〔自然退職〕事件)

東京地裁平成24年3月9日判決・労判1050号68頁(一審)
東京高裁平成25年2月27日判決・判時1072号5頁(控訴審)


18 大学ラグビー部パワハラ事件 東京地判平成25年6月20日判決・判時2202号62頁

 大学のラグビー部の選手の育成等の業務を受託していた会社の従業員らが,ヘッドコーチからパワーハラスメントを受けたことにつき,大学,監督,ヘッドコーチの不法行為が認められた事例(慰謝料30万円の認容)


19 福岡県豊前市役所パワハラ事件 福岡高裁平成25年7月30日判決・判時2201号69頁

 市役所職員が,上司からパワーハラスメントを受けたこと及びそれについて総務課が適切な対応をとらなかったことによりうつ病が悪化した旨主張し,市に対し国賠法1条に基づき損害賠償請求をした事例(33万円の認容)


20 愛知県日進市A社パワハラ事件 名古屋地裁平成26年1月15日判決・判時2216号109頁

 会社の代表取締役,監査役らの従業員に対する暴言,暴行あるいは退職強要といった日常的なパワーハラスメントが原因で従業員が自殺したとして,従業員の遺族らが会社,代表取締役,監査役に対し損害賠償を請求した事例(約5000万円の認容)


21 鹿児島地裁平成26年3月12日判決・判時2227・77頁

精神疾患をかかえる私立中学校の女性教員に対する同校の校長(女性),教頭,県教育委員会,教育センターの指導官のパワーハラスメントにより女性教員の精神疾患を増悪させ自殺を選択させたとして市及び県の国家賠償責任が認容された事例(合計約4360万円の認容)


22 たちかぜ海上自衛官いじめ自殺事件控訴審判決 東京高裁平成26年4月23日判決・判時2231号34頁

海上自衛官が自殺したことについて,先輩自衛官による暴行及び恐喝と上司職員の指導監督義務違反が自殺の原因であり,自殺に関して予見可能性があったとして,遺族の求めた損害賠償請求を認容した事例


23 メイコウアドバンス事件 名古屋地裁平成26年1月15日判決・労判1096号76頁



24 岡山県貨物運送事件 仙台高裁平成26年6月27日判決・判時2234号53頁

 運送会社勤務の従業員が,連日の長時間労働のほか,上司からの膀胱や執拗な叱責,暴言などのいわゆるパワーハラスメントにより精神障害を発症したことにより自殺したとして,従業員の遺族らが会社らに対し損害賠償を請求した事例


25 サントリーホールディングスほか事件 東京地判平成26年7月31日判決・労判1107号55頁

 従業員が上司からパワハラを受けたことによりうつ病の診断を受けて休職を余儀なくされるなどし,その上司が上記パワハラ行為に対して適切な対応をとらなかったことにより,精神的苦痛を拡大させたとして,会社らに対し損害賠償請求をした事例


26 広島高裁松江支部平成27年3月18日判決・判時2281号43頁

公立病院において医師が過重労働及びパワーハラスメントによりうつ病に罹患し自殺事案について,運営主体である一部事務組合に国賠法1条の責任が認められた事例

 

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